ED治療薬シアリスとAGA治療薬

現在、多くの人がED(勃起不全)や薄毛に悩んでおり病院に訪れる人も増えています。また、ED(勃起不全)と薄毛について同じ時期に悩み薬を処方されている人もいます。ED(勃起不全)の治療としてはシアリスをはじめとするED治療薬、AGA治療にはプロペシアなどが使用されています。ED(勃起不全)と薄毛の治療はそれぞれの疾患の原因は別々で、シアリスとAGA治療薬を併用して治療をすることはいいのだろうかと考えてしまう人もいます。実際はどうなのでしょうか。ED治療薬シアリスとAGA治療薬は併用できないものなのでしょうか。ED(勃起不全)、ED(勃起不全)の治療薬シアリス、AGA、AGA治療薬プロペシアの知識を整理してから併用の是非について考えてみます。

 

EDとは

勃起不全のことです。病態は様々です。性欲はあっても勃起しない、挿入しても勃起が持続しないなどです。原因も様々ですが、ほとんどのED(勃起不全)は陰茎の血管または神経の異常によって起こります。また、糖尿病、高脂血症、高血圧症などの生活習慣病を患っている人は罹りやすくなっています。ほとんどのED(勃起不全)は、性的刺激が陰茎に伝わっても、陰茎海綿体の動脈が拡張せず、十分な血液が運ばれてこないことで生じます。治療法としては、内服薬、陰茎への注射、補助器具などがあります。

シアリス 使用期限

シアリスとは

シアリスとは、ED(勃起不全)の治療に用いられる治療薬の一つです。

診察料から処方料まで保険適用外です。そのため処方を受けるには保険証は持っていく必要はありません。

2013年8月にはシアリスはED(勃起不全)治療薬として全世界シェアが42%となり、世界市場で第一位となりました。シアリスに含まれる有効成分はタダラフィルというものです。タダラフィルは有効量の違いはありますが、ED(勃起不全)、肺動脈性肺高血圧症、前立腺肥大症といった異なる疾患に適応がある特殊な成分です。シアリスをはじめとするED(勃起不全)治療薬は、媚薬ではないので、治療薬を服用し、性的興奮があって初めて勃起し、効果を示します。

シアリスは、男性器が勃起するのを抑制する酵素の働きを阻害することで効果を発揮します。酵素を阻害し、陰茎海綿体の動脈に十分な血液を流れ込ませます。ED(勃起不全)治療薬の一つに有名なバイアグラがありますが、シアリスはバイアグラとは異なり食事の影響はあまり受けません。

しかし、全くないわけではないので空腹時に服用したほうがよいでしょう。またシアリスを服用する際は、食事には800kclという制限がついています。食事をする際は、バイアグラやレビトラといったED(勃起不全)治療薬と同じようにシアリスも空腹時に服用したほうが即効性があるようです。シアリスの効果持続時間は長く、最大36時間です。この長時間作用のおかげで服用のタイミング、早く性行為を終わらせないと、といった焦りを感じずにED(勃起不全)を治療することができるようになりました。お酒や食事の影響は受けにくのですが、シアリスをグレープフルーツと一緒に服用するのは避けなければなりません。グレープフルーツの成分がシアリスの成分を体外に排出するのを阻害して、悪影響を及ぼす可能性があるからです。また、シアリスは遅効性のED(勃起不全)薬なので、副作用が少ないです。確認される副作用は、頭痛、ほてり、消化不良などです。シアリスとの併用禁忌は、ニトロ製剤やβ遮断薬の一部、緑内障の治療薬の一部、などです。

ハゲる

AGAとは

男性型脱毛症のことで、思春期以降に前頭部か頭頂部、もしくは両方から髪の毛が薄くなっていきます。遺伝や男性ホルモンが原因と考えられています。AGAの原因はDHT(ジヒドロテストステロン)という男性ホルモンが頭部に高濃度に現れることです。これは、ヘアサイクルを短くし、十分に髪の毛が育たなくなり、細く短い髪の毛が多くなり薄毛となります。

AGAは、前頭部か頭頂部、あるいは両方からゆっくりと進行します。髪の毛が育つ毛包が十分に成長しないため、うぶ毛のような柔らかい髪の毛になっていくのですが、毛包が存在している限り髪の毛は太く育つ可能性は残っています。治療の余地はあるのです。

プロペシア

プロペシアとは

AGAの治療薬です。プロペシアはAGAの原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を間接的に抑制することで効果を発揮します。プロペシアは、改善効果、維持効果を合わせると、98%以上の方に効果があると日本の臨床試験で明らかになっています。また、プロペシアは健康保険の対象外なので、病院で処方をもらう時には保険証を持参する必要はありません。

プロペシアを使用するにあたっての注意点があります。未成年者は使用が認められていません。女性に対する効果が定かではないので女性には処方されません。効果が出るまで時間がかかるので、6ヶ月は連続で服用する必要があります。服用中は献血をしてはいけません。つまり、効果を得るためには最低一日一回プロペシアの服用を6ヶ月続ける必要があるのです。プロペシアの副作用でED(勃起不全)が現れるのはまれです。確率は0.7パーセント程度です。副作用を気にしすぎることで逆に心因性のED(勃起不全)になることもあります。

 

 

シアリスとAGA治療薬の併用

ED(勃起不全)の治療をしながらAGAの治療も行いたいという人もいると思います。では、ED(勃起不全)の治療薬であるシアリスとAGA治療薬の飲み合わせはどうでしょうか。ED治療薬シアリスの併用禁忌は、ニトロ製剤やβ遮断薬の一部、緑内障の治療薬の一部、などでAGA治療薬は記載されていません。また、AGA治療薬のプロペシアには併用禁忌薬がありません。つまり、併用可能であり危険性もないのです。

シアリスでED(勃起不全)を治療しつつAGA治療薬を服用したり、AGA治療薬でまれに生じる勃起不全という副作用をシアリスで治療したり、ということも可能なのです。薬の副作用を他の薬で治療するということは一般的によく行われています。プロペシアは効果が出るまで時間がかかります。持続して服用することで効果が出るのに、ED(勃起不全)が出たからといって服用を中止すると今までの治療してきた努力がふいになってしまいます。シアリスとAGA治療薬の併用が科学的に問題ないと実証されているなら、同時に治療していく意義はあるでしょう。実際、多くの専門医がED(勃起不全)とAGAの治療に対してシアリスを始めとするED(勃起不全)治療薬とAGA治療薬を同時に処方しています。

 

なぜ併用することを怖がるか

 

多くの男性は、薄毛の原因が男性ホルモンだと思っています。そして、ED(勃起不全)治療の際に使用するシアリスなどのED(勃起不全)治療薬が男性ホルモンを増加させて、薄毛を加速させるのではないかと感じています。

 

しかし、ED(勃起不全)治療薬は、血管拡張を促すだけで男性ホルモンを増加させるということはありません。シアリスなどのED(勃起不全)治療薬は男性ホルモンに関与していないのです。逆に、AGA治療薬を服用することで男性ホルモンが減少し、勃起不全が生じるのではないかと考える人もいます。しかし、プロペシアなどのAGA治療薬は一般に知られている男性ホルモンではなく、頭皮に特有の男性ホルモンの発現抑制を促しています。たしかに、臨床試験では0.7パーセントの人に勃起不全を生じていますがこの数字を深刻に取られるほどの結果でしょうか。AGA治療薬とED(勃起不全)治療薬の作用は異なるため、いっしょに服用することで作用が拮抗することはないのです。

また臨床では、AGA治療薬で生じたED(勃起不全)の副作用対策としてシアリスなどのED治療薬を使用することもあります。プロペシアなどのAGA治療薬とシアリスなどのED(勃起不全)治療薬の同時服用はマイナスどころかプラスの面もある可能性もあります。というのは、薄毛の原因が頭皮の血行不良の場合、シアリスで血管を拡張することでAGA治療においてプラスとなりえます。

 

まとめ

以上のことからED(勃起不全)の治療に使用されるシアリスとAGA治療薬との併用は問題なく、むしろ患者にとってプラスになると考えられます。